スライド制報酬と特別報酬
既に多くのASPやマーチャントでは実施されていますが、大きな成果を挙げるアフィリエイターを優遇する、というシステムです。要はニンジンをぶら下げて馬を走らせるわけですね。英語では「インセンティブを与える」と言いますが。
具体的には一定以上の売上があれば報酬単価を上げる、あるいはクリック報酬を付ける、などということが行われています。つまり成果にあわせて報酬額をスライドさせる、という方法です。これをスライド制報酬と呼んでおきましょう。
さらには広告を載せて欲しいサイトを見つけたら、公開されている以上の特別な報酬を提示して提携を促す、ということも行われています。実際に私もそのようなオファーを何度か受けていますし、「普通の人が1円からスタートするクリック報酬を10円からスタートで」という申し入れもありました。なんと10倍!これを特別報酬と呼んでおきましょう。
この1クリック10円の例は、1ヶ月だけでそれからすぐに下げられてしまいましたが。それでもそのマーチャントの商品が売れ続ければ、こちらとしては広告を出しておくメリットは続きますから、「やられた!」と思いつつ、この手はなかなか有効かと思います。
つまり、提携済みのアフィリエイターにより一層の成果をあげてもらえるようにがんばらせるのがスライド制報酬。「多分成果をあげるはず」と思われるトップ・アフィリエイターとの提携を獲得するのに用いられるのが、事前の特別報酬の提示かと思います。
ライバルを抜く
アフィリエイトの世界でも、競合するマーチャントがパートナーを募集している例はもうごく普通にある状態です。このため、競争が激しく、また利潤も大きなローンカードなどだと、成約一件当たりの報酬が数千円は当たり前、時には1万円超えというものも出現している有様です。
もちろん報酬額が大きいほどアフィリエイターとしては嬉しいわけですが、慣れたアフィリエイターなら、報酬額だけでは飛びつきません。自分のサイトで成果が出せるかどうかの予想がある程度できるからです。ですから例え1件1万円を提示されても、「こりゃ可能性がないな」と思えば手を出しません。
逆にちょっとでも可能性があったり、まだ試してみたことのないものであったら、1万円の報酬なら試してみることもあります。その例が英会話教材で、私のホームページで海外を扱っていることもあり、「英会話は無縁ではなかろう」と無理やり理由をつけて報酬1万円の英会話教材の広告を出してみました。結果は平均すると2、3ヶ月に1回くらいの成約がありました。情けない成果ですが、報酬が1万円ですから、この程度の成果でもこちらとしては「まあ手間賃はとったな」となります。このような場合、報酬が千円だったら、試してみようとも思いません。
別の例は宿泊予約のサイト。一件成約につき、報酬が100円のところから150円、300円、500円のところまで幅があります。こちらの商品はホテルなどの予約です。予約できるホテルやその料金、サイトの使い勝手はと各社を比べてみたら…あまり違いはありません。とすれば、常識で考えてどのマーチャントの広告を掲載するでしょうか。
つまりまったく同じような商品を扱うマーチャントが複数ある場合、当たり前のことながら、成果報酬が高いところと提携しますし、後から高いところを提示されたら、リンクを付け替えてしまうこともありうる、ということです。事実私は、報酬を次第に下げてきたマーチャントの広告料を減らし、単価の高いマーチャントの広告に少しずつシフトしつつあります。(ちなみに完全にシフトしないのはリスクを分散するためです。)
成約1件あたり300円のマーチャントは、500円のマーチャントが出現しても相変わらず300円のままになっていますから、私としては「どうしてだろう?」と不思議に思ってしまいます。
もちろんマーチャントの側で損益分岐点を超える報酬の設定はできませんから、高額報酬競争には限度があります。そうした場合の差別化は、やはり提供する情報などで行っていただきたいと思います。報酬額でトップ・アフィリエイターが釣れるのは、あくまで「他の条件が同じ」場合です。
懸賞方式は疑問
アフィリエイターとの提携を促進するために懸賞方式を使うマーチャントやASPもあります。例えば「提携したサイトの中から抽選で毎月賞品を」とか「1件でも成果があれば抽選で3万円を」とかいうものです。
実は私は某家電販売店の懸賞に当たって、2万円以上もする賞品をいただいてしまいました。とても気に入って使わせていただいていますが、正直言うとそんな懸賞があることすら知らず、「あなたに当たりました!」というメールが来た時には、怪しげな勧誘メールかと思ってしまったくらいです。また某マーチャントが売上コンテストをやっているのに気が付かずにいたら4位に入って賞品をいただいてしまいました。
他の方のことは知りませんが、私は懸賞方式・コンテスト方式にはまったく反応しません。それは自分で結果をコントロールできないからです。上記二つの「当たり」も知らないうちに当たってしまったものなのです。
成果があまりあがっていない、ノウハウを持っていないアフィリエイターにとっては、懸賞が当たる可能性があることは一つの魅力になるかもしれません。でもそれは結局、自分のホームページに貼っている広告も、「当たるも八卦当たらぬも八卦」のレベル、つまりは運次第でやっている、ということでしょう。
一方トップ・アフィリエイターは常に利益に繋がるオプションを持っています。画期的に利益を増やすことができるオプションは、それでもそうそうあるわけではありませんが、少しずつ利益をあげていく方法は多分知っているはずです。
そうであれば、月に数千円の収入アップならかなり容易。数万円でも不可能ではありません。ですから、数万円の賞品や、賞金では、大きな利益をあげている優秀なアフィリエイターは釣れないだろうと思います。これはあくまでアフィリエイターの総数を増やす手段と考えた方が良いでしょう。
自分のホームページでは成果が上がる可能性が低い広告を掲載して懸賞を狙うよりも、小額であっても成果が確実な広告を掲載する方が有利です。懸賞は一度きり、広告は当面はずっと掲載できますから、1ヶ月に2千円の収入になれば、年で2万4千円。しかも運に頼る必要はありません。