ASPと楽天アフィリエイト
楽天市場は日本最大規模のオンライン・ショッピング・モールですが、アフィリエイト・プログラムにも熱心です。さすがに最初からオンラインを狙って立ち上がった会社だけあります。早い時期にこの会社の株を買わなくて残念です。
楽天市場は複数のASPを経由する提携を用意している他、もっと簡単に楽天市場のサイトで申し込める楽天アフィリエイトというサービスも提供しています。これは主に楽天広場という日記サイトのユーザーを狙ったものですが、他のホームページのユーザーも利用することができます。楽天広場はユーザー数約20万人、1日あたりのページビューが780万、そして「楽天アフィリエイト」に参加するパートナーの数が10万人を突破したそうですから(2004年7月現在)あなどれません。
この二つの提携方法の一番の違いは、ASP経由だと報酬をキャッシュで受け取れるのに対し、楽天アフィリエイトは楽天市場内でしか利用できないポイントで受け取る点です。これでは大きな売上を上げるトップ・アフィリエイターには食指がなかなか動きません。
ところが、ASP経由だとできなくて、楽天アフィリエイトだと使える機能が存在します。それは日ごと、店ごとの売上の統計です。他のASP経由だと楽天市場からの売上は一括して「楽天市場」になってしまい、一体どの店の商品が売れているのか把握できません。ところが楽天アフィリエイトの方は、お店ごとの売上件数や売上高が表示されるのです。
ショッピングモール+アフィリエイト
楽天市場は「ショッピングモール」だと思われています。もちろんその通りですが、自動的にアフィリエイト・サービスが付いてくるのが一つの味噌です。
私が相談を受けるケースで(相談受け付けはこちら)多いのは、実はアフィリエイト導入以前に商品を知らしめる仕組みができていない場合です。ホームページやWEBショップを作るだけでは、実はインターネット上では存在しないも同然。お客様がやってくる仕組みがあって初めて存在していることになります。
でも自分でゼロからWEBショップを立ち上げ、そこへ誘導を図るのは意外に大変。そこで有利なのが既に人が来ているショッピングモールへの出店です。ショッピングモールは共通の商品検索システムを備えていますから、そこで拾ってもらえる確率はインターネットの大海に一人だけで泳ぎ出すよりもはるかに高くなります。
もちろん楽天市場は独自のWEBショップを手作りするよりもコストがかかることは確かでしょう。そのコスト分以上に利益を上げることができるのであれば、楽天市場は非常に有利です。マーケッティングのコンサルティングもしてもらえるようですし、ある程度の売上が期待できるお店であれば考慮してみるのが良いでしょう。
ただし、あまり規模が小さい商店だと、元はとれない可能性もあります。出店はどれくらい売上が伸びれば元が取れるかをシミュレーションしてからの方が良いでしょう。
いずれにしろ資料請求だけならば無料ですから、一度問い合わせてみると良いでしょう。いろいろな商店のケースが書かれた事例集ももらえるそうです。楽天市場が教える【成功事例の無料レポート】お申込は、こちら!
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楽天広場
あとはモールの中で他のショップとどのように差別化を図れば良いかを考えればよいわけです。もちろん楽天市場内で他店よりも値段を安く設定、というのもありますが、広告の量を爆発的に増やす手段がアフィリエイトです。
特に楽天市場には楽天広場というコミュニティ・サイトというか、日記サイトが付属しています(最近はブログぽくなりました)。そして楽天アフィリエイトはこの楽天広場を利用する人を第一のターゲットにおいています。事実楽天広場のページを見ているとその多くが商品広告を掲載しています。
あとは「どうやって多くのページに自社の広告を掲載してもらうか」がポイントになりますが、その大きな手段の一つがアフィリエイトの料率を競合するお店よりも高くする、ということです。楽天アフィリエイトのページを見ればわかりますが、料率が高いお店から先に表示する、という機能があるからです。
外部対策も忘れずに
ただし、楽天市場、楽天広場の問題として、すべてのショップ、すべての日記サイトは、同一のドメイン下にある、ということがあります。例えば Google は同じドメインだと二つのサイトしか表示してくれません。楽天くらいの大きなサイトになると、それだけで集客力があったり、内部の参加者の力が大きかったりしますが、検索エンジンを使って外部の人を直接自分のショップに来てもらう、ということは難しい面があります。
つまり同じ商品を販売しているショップが楽天市場内に3つ以上あっても、Google の検索では2つまでしか表示されないのです。多くのショップが同じ商品を売っている現状からすると、楽天市場内で競争して、さらに外部のショップと競争して…というのは厳しいものがあります。ですから、楽天市場の外部に数多くの直接リンクを設けることができるアフィリエイトが重要になるのです。
これが多分楽天市場が独自の楽天アフィリエイトだけでなく、ValueCommerce、TrafficGate、A8net などのASP経由でのアフィリエイトを使う大きな理由の一つでしょう。しかしこれら3つのASP経由だと料率は1%で固定となりますから、優秀なアフィリエイターをつかまえるのが難しい面があります。私としては楽天グループの一員である TrafficGate に相談してみてください、としか言えません。
楽天市場くらいのサイトだと、楽天市場に入ってきてから検索をかけて商品を探す人ももちろん数多くいることでしょう。しかし、Google などの検索エンジンで商品を探す人に対しては、そのままでは楽天市場内のショップは不利な立場にいる可能性があるわけです。ですから、楽天市場のドメインの外にいるサイトを使って集客を図る、つまりはアフィリエイトを利用する工夫はぜひとも必要と言えます。
楽天アフィリエイトの料率の設定
楽天アフィリエイトには一点すごいところがあります。それは、アフィリエイターを成績別に分類して、それぞれのランクに応じた報酬率を、楽天市場に出店しているショップの側で設定できる、という点です。
つまり売上の多いマーチャントには高い料率を設定して、ニンジンとしてぶら下げることが可能になっているのです。これがASP経由だと、一律1%しかありません。
私は20%以上という料率のお店を見つけ、まんまと引っかかってそこの広告を掲載してしまいました。ところがそれからしばらくして、高い料率設定が消えてしまい、標準の1%になってしまったのです。「いっぱい食わされた!」という気もしましたが、とりあえず売上が出ているので、リンクを消すようなことはしません。つまりこのショップの作戦勝ちです。
激しい競争なのに差別化なし?
さてさらに「どこか料率が高くて魅力的な商品があるところはないか」と探してみましたが、意外に独自の料率を設定しているマーチャントがまだまだ少ないのです。
ファッション関係なんて競争は激しいと思うのに、他店と差別化を図って料率を高く設定しているお店は一軒もありません。これは非常に不思議、というよりも驚きです。
なぜかと考えるに、楽天市場の場合、アフィリエイトのシステムが自動的に組み込まれていますから、各ショップの方での認識が十分ではないように思います。基本の料率である1%は楽天市場の方から払われるもので、各ショップが上乗せしているものではないようなのです。
ましてや世の中には「トップ・アフィリエイター」なるものが存在して、売上に貢献していることも、実際に自店舗へのリンクをトップ・アフィリエイターから貼ってもらう効果がどのようなものか、ということもショップの方たちにはわからないのではないかと思います。
私もまだ楽天アフィリエイトでの経験は十分とは言えませんが、リンクを付けたマーチャントのサイトからの売上は、やはり他の商店からの売上よりもかなり高率になっています。つまり、外部のアフィリエイターのサイトから多くのリンクを付けられている店や商品のほうが、かなりの確率で売れやすい、ということですね。
ほとんどのお店の料率が1%である現在、あるお店が2%、3%の料率を提示したら、私は間違いなく、高い料率のお店へのリンクを貼ります。私のサイトからやってくる購買客の増加分は、1%のままにしていたら、多分高い確率で他のお店へ流れているはずのお客様ですから、2%、3%の料率を設定して損をする店がそれほどあるとは思えません。
今後楽天アフィリエイトも開放が進んで、楽天広場のユーザー以外の利用も増えてくるに違いありません。その日に備えて今から料率を少し高めに設定してあるマーチャントが「勝ち組」になる可能性は高いと思うのですが。
ランクDにも料率を
楽天ではアフィリエイトにランクをつけていて、D、C、B、A、Sと上がっていきます。それぞれのランクに応じたアフィリエイトの料率をマーチャントごとに設定できるようになっています。トップ・アフィリエイターを捉まえるにはSにターゲットを絞り…とやりがちですが、そこは一考が必要です。
まず楽天アフィリエイトのページで1%を超える料率の付いているマーチャントを紹介するページがありますが、そこに表示されているのはDの場合の料率です。つまり他社とはDの設定で比較されます。Dをあまりに低いままにしていては、アフィリエイトの目にとまりにくいのです。
さらにランクは売上高で決まるようで、詳細は公開されていないのですが、集めた情報によると、例えばAになるにはアフィリエイト経由での売上が月間1億円くらいないとだめだそうです。多分Bでも千万単位でしょう。
そうなると、かなり優秀な人であってもCくらいから抜け出せない人が多いと思われます。ですからSとかAの料率ばかり上げてもアピールは実はさほどないことになります。
つまりDで他社と差をつけ、Cでアップ、それ以上はフラットレートに近くても良い、ということです。
ただし、こうした料率の設定を行うためには、楽天市場に手数料を払わなければなりません。それでしり込みしてしまうショップも多いようですが、それが逆に思い切ることができるショップにとってはチャンスだと言えます。
リンクを作りやすくする工夫
何度も書きますが、楽天市場のマーチャントにはアフィリエイト・プログラムを利用しているという意識がないところが多いようで、ほとんどのお店にはアフィリエイターに対してのメッセージが書かれたページがありません。
そのようなページを作り、お店のトップページや商品カテゴリーのページにリンクする時に使えるバナーや商品写真、気の利いたキャッチコピー、そしてアフィリエイターがコピーして使えるお店や商品に関する紹介文を用意したらいかがでしょうか。特に商品名を含む短いコピーは、テキストリンクに埋め込んで使えますから、効果が上がると思います。一般的にバナーよりもテキストリンクの方がクリック率が高いですから。
楽天市場のリンク作成機能から標準で準備されるリンク用の写真は、検索結果のときに表示される小さなものしかありません。ですから少し大き目の写真やバナーを自分のお店や商品の専用として準備しておけば、アフィリエイターのサイトに掲載された時に、他社の広告よりも目を引くことになるでしょう。
アフィリエイターを指導しよう
楽天アフィリエイトは、楽天広場を中心として展開しているためか、アフィリエイターにノウハウを知ってやっている人があまりいません。楽天のユーザーとして登録している人なら別にアフィリエイターとして審査を受けなくても開始できてしまいますから、そのせいもあるかもしれません。
見ていると、楽天広場でアフィリエイト広告を使っている人の多くは、楽天広場内からのビジターを期待しているように見えます。実際は楽天広場のページも、一つのホームページとしてインターネットに公開されていますから、これはもったいないこと。
ですから、自分のところの商品で効果を上げている楽天広場のメンバーがいたら、コンタクトを取って広告の出し方、ページの作り方などをアドバイスすると良いと思います。