売れないもの
アフィリエイターとして成果をあげて来ると、ASPを通してご指名で提携の依頼が来ることがかなり頻繁にあります。そのような場合、一般に提示されている条件よりも報酬が高めに設定されていることがよくありますし、一般には公開されていないマーチャントと提携することもあります。
ところが、アフィリエイトに慣れてくると、こちらで「売上を出せるかどうか」ということが事前におおよそ予想できるようになってきます。つまり、いくら良い条件を提示されても、「売れる可能性が低いものを掲載するのは時間の無駄」になってしまいますから、提携をお断りする、ということになります。マーチャントに提携を断られることの方が普通は多いでしょうから贅沢な話ではあります。
ある消費者ローンの会社からの提携依頼を断った時のことです。ASPの担当者から「良かったら提携しない理由を教えて欲しい」という連絡がありました。
私のサイトでは消費者ローンの紹介はほんのわずかしか扱っていません。これまでの成果も非常に限られたもの、本当に「たまたま」「まぐれ当たり」というレベルのものでしかありません。それも、テレビCMなどで非常に知名度の高いところのローンであっても、です。
すなわち、私のホームページにはローンの紹介をして、成果を出す機能や能力はないわけです。そのことを私自身が良く知っています。
提携依頼のあったローンの会社は比較的新しいところで、知名度もそれほど高くありません。そうなると、ローンの場合はまぐれに頼っている私には売り込むことができないわけです。集客もできませんし、紹介文も書けません。有名どころであればとりあえず名前を出しておけば、サービス内容は知っていてくれる訪問者もいますが(これが「まぐれ」の意味です)、新しい会社ではそれもあまり期待できません。
一方、私でない誰か、ローンに詳しく、ローンに関係するサイトを作って成果をあげている人であれば、新しいローン会社をどのように紹介し、売り込むかというノウハウを持っているかもしれません。
私のサイトでは合計で数万のページビューが毎日あります。しかし、ローンに関心があって訪問してくる人はごくわずかでしょうし、そんな人もたまたま、でしかないと思います。一方ページビューが数百であっても、ローンに関心のある人ばかりがやってくるサイトのオーナーであれば、多分そちらのサイトの方が高い成果を出すことができるだろうと思います。
実はASPの方から「お宅は高額商品をかなり売っているから、訪問者の中にはローンに関心のある人もいるだろう。ぜひローンの広告を出して欲しい」と頼まれて、半信半疑で試しにやってみたこともあります。しかし成果はさっぱりでした。数十万回の表示で成約1とかそんなレベルにしかなりませんでした。表示回数がやたらに多い超人気ページでなら使える手法かもしれませんが、私程度のアクセス数では、利益には繋がりません。
何が売れているサイトか
私のサイトではアクセス解析ソフトを使って、どのようなキーワードで、どのような経路で訪問者があるかを調べています。(アクセス解析というのは、訪問者がどこから、どのようなキーワードで来たかを調べるためのものです。私は機能の高いソフトを購入して使っています。)
その結果わかってきたのは、例えば、高額のブランド商品を探す人は、ストレートにブランド品を探しているのであって、寄り道をしたりはしない、ということです。訪問者が欲しいのはとりあえずはブランド品だけです。
私のサイトに立ち寄ったのは、そのブランド品の詳細や、手ごろな価格で売っているお店の情報を探してたからであって、その場合、この訪問者は既にブランド品を買う代金を支払う手段は確保している、と思ったほうが当たっているでしょう。もちろんそれはどこかの会社のローンかもしれませんが。
一方ブランド品を買うための資金繰りのためのローンを探す人は、多分最初からローン関係のキーワードを使って、ローンの情報が多いサイトを探してそちらに行くことでしょう。「とりあえず値段を調べよう」という人も中にはいるでしょうが、そのような人であってもローン会社を選ぶ時には、頭を切り替えて調べるだろうと思います。
また衝動買いもあまりないようです。「これは人気商品だろうから」と多くのページに広告を出してみても、多くの場合成果はまったく変わりませんでした。つまり、その商品や関連情報をキーワードにやってくる人にしか、商品は売れない、ということです。
つまりマーチャントの側は、単に売上やページビューの合計が多いアフィリエイターを探すのではなく、ある程度カテゴリーを絞って、そのアフィリエイターがどのような商品やサービスで成果をあげているかを調べる必要があるわけです。
特にローンとかクレジットカード、保険などは加入する側も慎重で、詳細な情報を求めますから、それなりのノウハウを持ったサイトでないと、大きな成約数を出すのは難しいと思います。
売れない商品は売らない
ASPとしては、提携アフィリエイターをある程度の数確保し、売り上げを出してもらわないとマーチャントとの契約が続けられません。そのためいろいろオファーをしてくるのかと思います。しかし、アフィリエイターとしての経験上言えることは、上に書いたように「売れないものは売れない」のです。
これはいくら高い成功報酬を設定してもらっても、成約がゼロであれば高かろうが安かろうが同じこと。同じ時間をかけてページを一つ作るのなら、薄利であっても多売が可能な商品を探してきて掲載する方が、アフィリエイターとしては有利です。
ですから、私の場合現在はもう「これはどう見ても自分のサイトからは売れないな」と思うものは、決してアフィリエイトとしての契約をしません。時間の無駄になるからです。(ASPの担当者の顔を立てる、といった場合は別ですが。)
ASPの統計を利用
大手のASPですと、いろいろなカテゴリーに分けたアフィリエイターごとのデータを持っているはずです。ローンの会社であれば、金融関係に強いサイトに絞って提携を依頼しないと、トータルで高い成果を挙げていても、アフィリエイターの側にも得手不得手があるのです。
これは他の分野のマーチャントでも同じことが言えます。
例えば私にオファーがあって、成功しているのがトラベル関係です。
海外情報を扱っているサイトを運営していることもあり、その一角にトラベル情報のコーナーを以前から設けていました。それまではさほど大きな成果があがっていたわけではありませんが、時折宿の予約などで成約が出ていました。その頃は平均的なサイトよりはちょっとまし、と言った程度ではなかったかと想像します。
そこへ「一成約あたり普通より20円多い報酬」を提示するマーチャントがありました。たぶんトラベル関係で「平均以上」のアフィリエイターの多くにコンタクトをとったのではないかと思います。私も選ばれて悪い気もせず「ためしにやってみるか」と提携して、ちょっと頑張ったら成約数が増えました。
「お!これはいけるぞ!」と思っていたところに別の会社からさらに有利なオファーが舞い込みました。その新しいマーチャントのサイトへはリンクが非常に作りやすかったこともあって、相当の成果をあげることができました。
つまりトラベルの分野は、私のホームページのコンテンツの一部として既に存在しており、アフィリエイトとしての芽も出始めていたわけです。そこを拡張する形で情報を増やし、リンク広告を増やすことをすれば良かったのでスムーズに成果に繋がったわけです。
このASPは ValueCommerce でしたが、明らかにトラベル関係に強いアフィリエイターを選択して、マーチャントに紹介されているように思いました。