コンバージョンレートが悪い大手マーチャント
私が広告を掲載しているあるオンラインショップ。私のページへの訪問者数もそこそこ、そしてアフィリエイト広告をクリックしている人の数もそこそこあるにもかかわらず、売上がほとんど出ません。つまり専門用語で言うところのコンバージョン・レートが著しく悪いのです。このオンラインショップはある有名メーカーの直販店で、人気商品も多く、またコレクターズアイテムにもなるこのオンラインショップだけで扱っている商品があるにもかかわらず、です。
訪問者とクリック数が稼げれば、よほどの高額商品とか、あるいはどこでも買えるような商品でない限り、ある程度の売上が出るのが常です。ですから「おかしいなあ」と思ってこのオンラインショップを自分で試してみました。
そうしてわかったのは「どうやって買物をしたら良いのかわからない!」ということでした。つまり、サイトの作りが悪くて訪問者が簡単に買物をできるようになっていなかったのです。この企業が扱っている商品は直販しなくても売れていくような人気商品ですから、多分オンラインショップに力を入れていないのだろうと思います。ASPの担当者に聞いてみたら、製造元なので小売業者もいる手前おおっぴらには売りにくいのだそうです。
しかし、「人気企業の直販サイトだから知名度も高いし、WEB限定の商品もあるし!」と思って一生懸命リンクを張っていた当方はバカを見ました。
WEBデザイナーには要注意
またある日、ASPを通してあるオンラインショップから提携の依頼が来ました。成績の良いアフィリエイターには結構あちらこちらの企業からオファーが来るのです。
このお店の商品は私のホームページに既に掲載している商品と補完関係にあり、爆発的に売れることはないけど多少の売上は出せると判断し、提携することにしました。
そしてリンクを作って試しにリンク先のオンラインショップのページを表示させてみてびっくり。まずいきなりムービーからはじまります。オンラインでのマーケッティングに詳しい人なら、トップページのムービーが邪魔にしかならないことはほとんど常識かと思います。
訪問者はアフィリエイターのサイトからオンラインショップにリンクをたどる時に、既にどのような商品がリンク先で売っているか、という知識を持っています。当然その商品の詳しい情報や、あるいは購入システムが待っているものと思ってリンクをたどります。そこに待っているのがイメージ・ムービーでは…。その時点で多くの訪問者は「なんだこりゃ?!」とページを閉じてしまうことでしょう。
そしてこのお店、さらに進んで商品案内のページに入ったら、なんと表示がすべて英語。これもデザインを考えてのことでしょうけれども、日本のサイトで誰が英語を読んで買物をしたいと思うでしょうか。
つまりこのオンラインショップは、商品や店舗のイメージを優先したホームページ作りをしてしまったわけです。もちろんそれが不要だとは言いませんが、お客様が買いやすいデザインを優先しなかったら、これは本末転倒と言うもの。アフィリエイトを利用するのも売りたいがためであって、見せたいがためではないと思いますから。多分ファッション関係のお店なので、イメージアップを考えてのことでしょうが。センスを重視したデザイナーに頼んだのでしょうね。でもこれではユーザビリティの点で話になりません。
このマーチャントにはASP経由でトップページのムービーを外す、そして日本語の表示を入れる、ということを申し入れたらすぐに対応していただけました。多分ASPの方でも同じ意見だったのではなかろうかと想像しています。
私の友人で小売店をやっている人がプロにオンラインショップのデザインを頼んだところ、やはり買う側には非常に使いにくいサイトができてしまったことがあります。WEBデザイナーは必ずしもマーケッティングを考えたデザインのプロとは言えませんから注意が必要です。
説明不足
これはあるクレジットカード会社の例です。私が利用しているクレジットカード会社がアフィリエイト・プログラムを始めました。自分が「これは良い」と思って加入したクレジット会社ですし、良く知っている商品のことなら他人にも勧め易いですから、飛びついて広告を掲載させていただきました。
このカード、年会費は無料でそのわりに優待も多いですし、多機能。そしてネームバリューもそこそこありますから、「これは行ける」と踏んだわけです。それ以前に別のクレジット・カードのアフィリエイト・プログラムで、毎月10件程度の成約をあげていたこともありましたから、少なくともそれくらい、あるいはそれ以上はいける、と考えました。
ところがふたを開けてみるとそうはなりませんでした。アクセス解析のデータを見てみると、私のホームページのクレジットカード紹介のページへの訪問者はそこそこありますが、なかなか成果に繋がりません。他のクレジットカードと比べても成果に至る率が低いのです。その間でも以前から掲載しているクレジットカードは以前同様のペースで成約が出ています。
本当の原因はもちろんわかりませんが、私が想像しているのはこうです。
このクレジットカード会社では、トップページから入ってくる人の申込ページと、アフィリエイト経由の申込ページが分かれています。トップページから入ってくる人のためには、サービスや特典に関する情報が非常に多くまた詳しく掲載されているのです。一方アフィリエイト経由からの場合だと、同意書に印を付けるページと、申込ページだけで、サービス内容などを詳しく紹介したページへのリンクがありません。つまり、アフィリエイト経由の来客には、情報を紹介せずにすぐ契約、という構造になっているのです。
名のあるカードとは言え、競争が激しい業界です。そしてお金に関する商品ですから、訪問者の方もきちんとした情報、他のカードと比較するためのできるだけの情報量を期待しているはずです。ところが申込ページだけではそうしたニーズには応えられません。
アフィリエイター、つまり私の側である程度の情報を掲載してその分を補ってはいますが、本当にそのようなサービスが提供されているかどうかは、やはり当のサイトで確認したいところ。それができなければ私でも加入を躊躇するところです。
商品によってどれくらいの情報提供が必要かは異なりますから一概に「大量の情報を書いた方が良い」とは言えませんし、むしろ一般の商品なら逆だと思います。しかし金融商品などの場合には、やはりできるだけ多くの情報をアフィリエイト経由で来る方にも提供していただきたいものです。
訪問者に合わせたホームページの構造
どこのオンラインショップであっても、ホームページは階層化されているのが普通です。つまりトップページがあり、カテゴリーのページがあり、さらに各商品やサービスの紹介されている個別のページがあります。
アフィリエイトでのリンクをどのレベルに設定するかは、その商品やサービス、お店の方針などによって違うわけですが、アフィリエイトを利用する場合の注意点が一つあります。
それはアフィリエイト経由で来る方は、既にそのお店の名前なり、商品の名前なりをわかっていて、つまり、ある程度の知識を持ってくる人が多い、ということです。
例えばルイヴィトンの特定の型番のバッグのページへのリンクをたどってきた人は、そこに「ルイヴィトンはいかにすばらしいか」などという情報は期待していないはずです。特定商品の更なる詳細な情報や、値段、支払方法、そして購入する仕組みがすぐにわかるようなページ構成が必要なはず。
詳細な注意が必要なローンや保険といった商品は別かもしれませんが(こうしたものには同意書も必要です)、普通の商品やサービスの場合ならば、訪問者がアフィリエイターのサイトで商店あるいは商品を見つけて、クリックしてやってきて、必要な情報を確認して…という流れが想定できます。
つまり、ホームページの階層のどのレベルにアフィリエイト用のリンクを設けるか、そして、リンクをたどってきた人たちにどのような情報を提供するか、という点に工夫の余地があるわけです。